SSブログ

長崎のお墓の話 [旅行_長崎]

長崎とお墓の関係。

○東京の墓地
310877831087993108777

○長崎の墓地
203825120382522038250

今年もお盆が過ぎ、少しは暑さが和らぎ、海にはクラゲが大量発生です。

今年のお盆は、長崎ではなく東京のお墓に行ってきました。
さすがにお盆なので、墓地にはたくさんの人がいて、みんな静かにお墓を洗ったり、お花を生けたり。。。

そんな中、うちの家族は結構大騒ぎしていました。
お墓でおにぎり食べたり、お茶を飲んだり(笑)

いや、確かに不謹慎な!と言われてもしょうがないかもしれません。
自分も、周りを見渡し、帰りがけに気が付きました。
「あ~、お墓で飲み食いはあんまりよろしくないんだなぁ」と(笑)

でも、しょうがないんです。
小さい時から長崎のお盆で育ってきたので。。。


長崎の人はお墓や墓地を怖がりません。
墓地が通学路だったり、家の隣がお墓だったりが当たり前。
毎日の景色の中にお墓が含まれているので、怖がっていると外を歩けません(笑)


■夜は墓場で大宴会♪

お墓で運動会をするのは妖怪。
お墓で宴会をするのは長崎人。

まずはお盆の準備からです。
夕方前にお墓にやってきた親戚一同はみんなで協力して、お盆にお墓の前にやぐらを組み、そこに提灯をぶら下げます。

そして、軽くお参り。
お花を生けて、線香をあげてとここまでは普通です。

一休みした後、迎え火を行うのですが、中国文化の影響をモロに受けているので、藁とかアシなど、ただただ燃えるものには火をつけません。

そうです、迎え火といったら花火!主に爆竹!

その他、ロケット花火(長崎では「やびや」と言われます)・煙玉・ドラゴン。。。
たちこめる煙と、火薬のにおいで一杯の墓地。

街のあちこちから、すさまじい破裂音とロケット花火が飛んできます(笑)


花火を上げながら親戚一同は、つまみを食べながらビールを飲んで花火を盛大に燃して行きます。
昔は、爆竹を1ダースなんて当たり前で、数万円~多いご家庭では数十万円の花火をひたすら燃します。

爆竹は、ひと房ひと房そんな、まどろっこしくやったりしません。
箱ごとです。箱から導火線だけを出して点火♪
一つづつやりましょう!という注意書きがあるなんて、だいぶ大きくなるまで気が付きませんでした(笑)


この提灯&花火&宴会は、先祖の霊を派手に明るく迎えようという考えらしいです。
いや、間違いなく派手すぎです♪

■そして、精霊流しが華やかに始まるのです。
203829120383162038344

長崎市内の墓地は坂道に作られていることが多いので、急な階段の上にお墓があったり。お墓で散々飲んだ親戚のおじさんが、坂道で転ぶことも夏の風物詩の一つです。

一通り、墓前の宴会&花火が終わったら、蛍茶屋から電車にのって、大波止(おおはと)へ。
県長坂の下の方で、さだまさしさんの歌でも有名な「精霊流し」を見物。
(歌のイメージでいると、かなりショックを受けます(笑))

そして家に帰り、火傷の治療をするのが長崎のお盆の過ごし方です。
(一般的かどうかはわからないけど、自分はそうでした)


■夏から秋へ、そしておくんちへ。

長崎は「中国文化」や「キリスト教文化」、その他諸外国の影響が非常に色濃く根付いています。

その昔、鎖国そして、キリスト教の弾圧を行った際、代わりになる、日本独自の仏教や神道を広めようと幕府は考えました。

しかし、もともといろんな文化が根付いている土地に、新たな文化を上乗せしてしまったため、おかしなことに。。。(笑)


結果、、、

日本のお盆 + 中国文化 = お墓で爆竹・精霊流し

となり、

神事(お祭り) + 諸外国の文化 = 長崎くんち(日本・中国・オランダ・ベトナムなどなど)

となったんだと思います。

もう、いろいろ混ざっちゃったんで、長崎独自の文化と言ってもいいのかも知れません♪
そして、無事にお盆を終えた長崎人は、秋の大祭・長崎くんちに思いを馳せ、仕事中でも頭の中にシャギリ(お囃子)の音が響き渡り、携帯の着メロをシャギリの音にし、何となく船歌を口ずさんでしまうのです。
(自分だけかな(笑))

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

雨の屋台白い菊の花 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。